「ちょき」

「ちょき」

監督:金井純一

出演:増田璃子、吉沢悠


極めてシンプルなラブストーリーです。


舞台は和歌山、5年前に妻を亡くした美容師の直人(吉沢悠)のもとに、妻が生前習字を教えていてとても可愛がっていた高校生のサキ(増田璃子)から1本の電話が入る。

子供の頃、母親のDVにより失明し盲学校の寮に入っているサキを、直人は髪を切るだけでなく、連れ添って出かけるようになる。そんな2人の周りで噂がたちはじめ・・・というストーリー。


第一に説明的なセリフをほとんど排除して丁寧に描写するとても映画らしい映画だと思う。目の見えないサキが音や空気、感触を頼りに想像を膨らませていくのと同じように、観ている方も感性を研ぎすませて登場人物の心情を汲み取っていく。そんな感覚がありました。サキが写真を撮るシーンがとても印象的。

そして主人公2人の演技、距離感がとてもいい。直人の少々気が利かず鈍感ながらも実直な感じと、サキの繊細だけどいい子すぎないごく普通の感じが、それはそれは自然で物語に引き込んでくれる。こうゆう自然な空気感を持った映画は観ていてとても愛おしくなります。増田璃子さんは今後楽しみな女優さんですね。

そしてラストの2人のやりとりにぐっときました。


ロケ地となった和歌山の情緒あるじゃんじゃん横丁、高台に位置する神社からの壮観な風景も良かった。

余計なエピソードを含めずコンパクトな時間にまとめた所もGood。キレイすぎると言う人がいてもおかしくないですが、自分はありそうでなかなかないピュアな物語に心洗われました。


満足度★★★★☆(4.5)

Kawamoto Sunrise

川本達也のサイトです。コツコツ自主制作映画など制作していきます。

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